「増補改訂版 スマホ時代の哲学」を読んだ

この本を読んだ理由

最近、生活の中心にスマホがありすぎると感じていました。X、Instagram、YouTube、Netflix、TikTok、Slack、LINE、Kindleなど、生活の多くをスマホを通して行っています。

「スマホから少し距離を置けば、もっと充実した時間を過ごせるのでは?」と思ったことが、この本を読んだきっかけです。

どんな本だったか

哲学の考え方を、わかりやすい言葉でカジュアルに紹介している入門書です。

哲学には小難しい印象を持っていましたが、『エヴァンゲリオン』のような身近な作品も引用されていて、哲学書をほとんど読んだことがない自分にも読みやすい本でした。

感想

特に印象に残ったのは、「他者の想像力」「孤独・孤立」「ネガティヴ・ケイパビリティ」「趣味」についての話です。

なぜ他者の視点が必要なのか?

この本でいう想像力とは、「知識の使いどころや使い方」を指します。他者のアイデアや思考パターンを取り込むことで、自分だけでは思いつかなかった問題解決の方法を増やせます。「自分の内側に他者を住まわせる」という表現が印象的でした。

なぜ孤独や孤立が大切なのか?

感情やモヤモヤを刺激で埋めず、自分なりに理解するためです。一人になると自己対話が生まれます。取り込んだ他者の視点も借りながら、自分の感情や抱えている問題について考えられます。

ネガティヴ・ケイパビリティとは?

「結論を急がず、モヤモヤした状態にとどまる力」のことです。ただ放置するのではなく、安易に答えを出さず、それでも理解しようとし続ける。分からないからこそ、さらに知りたいという好奇心にもつながります。

なぜ退屈や不安を感じる時間が大切なのか?

スマホは、退屈や不安をすぐに刺激で埋めてくれます。しかし、あえて埋めずに過ごす時間が、自分の感情に目を向けるきっかけになり、自己対話や内省につながります。

なぜ趣味が大切なのか?

趣味は、世間の評価やルールから離れた、自分だけの「自治」の領域をつくります。何かを作ったり育てたりする。その繰り返しに向き合う時間そのものが、孤独や自己対話につながります。ルソーの話や、『エヴァ』に登場する加持のスイカ畑も、この話につながっていました。

スマホやLLMとどう付き合うか?

LLMにすぐ答えを求めてそこで終われば、自分で考える時間を省いてしまいます。一方で、自分にはない視点を取り込むために使えば、考え方の幅を広げられます。

他者の視点を取り込む。一人で考える。分からなさをすぐに埋めず、自分と対話する。この3つのバランスを意識していきたいです。